狂犬病の予防法は？

狂犬病に感染した動物の特定と殺処分、ならびに感染後のヒトへの感染予防。獣医衛生監督には、狂犬病予防接種を受けた犬の登録義務、野良犬・野良猫の隔離、ヒトの住居周辺における捕食動物の減少、適時の臨床検査、発生時の検疫、衛生および獣医学に関する広報活動が含まれます。

家畜（犬、猫）に噛まれた場合、咬まれた原因が誘発されたものかどうかを判断することが重要です。さらに、動物の状態を観察し、狂犬病の既往歴を明らかにします。動物が健康であれば、被害者は狂犬病予防措置を必要としません。家畜が人を襲った後に行方不明になった場合、また野生動物（キツネ、オオカミ、アライグマなど）に噛まれた場合は、必ず狂犬病予防措置を開始する必要があります。具体的には、局所療法、狂犬病ワクチンの投与、および狂犬病免疫グロブリンの投与です。

狂犬病の局所治療は、創傷を直ちに多量の石鹸水で洗浄後、ヨードチンキで治療することです。創縁の外科的切除および縫合は厳禁です。

創傷治療後、能動受動免疫を実施します。

• 受動免疫。
  • 抗狂犬病ワクチンを接種した人の血漿から得られた抗狂犬病免疫グロブリン。
  • 高度免疫馬血清由来の抗狂犬病免疫グロブリン（抗狂犬病免疫グロブリン）。
• 能動免疫。
  • 培養ベースの不活化乾燥狂犬病ワクチン（ラビバク・ヴヌーコボ32、KAV）は、シリアンハムスターの腎臓細胞の培養で増殖し、紫外線で不活化された弱毒化した狂犬病ウイルスです。
  • 培養ベースの精製不活化濃縮乾燥狂犬病ワクチン（KOKAV） - 活性が高いため、予防接種コースを 24 回から 6 回の注射に減らすことができます。

狂犬病ワクチン「ラビバック」は、腹壁前面に皮下注射で3ml（1回分）投与し、濃縮ワクチンは筋肉内注射で1ml（1回分）投与します。国産ワクチンに加え、狂犬病ワクチン「ラビプール」の使用が承認されています。ワクチンの初回投与と同時に、抗狂犬病免疫グロブリンを投与することが推奨されます。抗狂犬病免疫グロブリンは、治療開始からワクチンに対する抗体の産生が活発になるまで免疫を付与します。受動抗体の担体となるヒト抗狂犬病免疫グロブリンがない場合は、外来タンパク質に対する感受性の上昇を必ずモニタリングしながら、抗狂犬病免疫グロブリンを投与する必要があります。