腎臓の年齢的特徴

新生児や乳児の腎臓は丸く、表面は小葉構造のため凹凸があります。これは、この年齢では皮質の発達が不十分なことに起因しています。腎臓の小葉構造は2～3歳まで維持されます。新生児の腎臓の長さは4.2cm、重さは12gです。乳児期には腎臓の大きさが約1.5倍に大きくなり、重さは37gに達します。

幼児期には、腎臓の長さは平均7.9cm、重さは56gです。思春期には、腎臓の長さは10.7cm、重さは120gに達します。

新生児では、腎皮質の厚さは約2mm、髄質の厚さは約8mmで、両者の比は1:4です。成人では、新生児と比較して皮質の厚さは約4倍に増加しますが、髄質の厚さはわずか2倍です。

腎臓の成長は主に生後1年間に起こります。5歳から9歳、特に16歳から19歳にかけて、皮質の発達により腎臓の大きさが増加します。皮質の発達は思春期の終わりまで続き、髄質の成長は12歳までに停止します。腎皮質の質量は、近位尿細管と遠位尿細管、そしてネフロンループの上行部の長さと幅の成長により増加します。新生児の腎盂は広く膨大です。

腎臓の線維性被膜は、生後5歳頃には明瞭に観察できるようになり、10～14歳頃には成人の線維性被膜に近い構造になります。新生児の腎筋膜シートは非常に薄く、年齢を重ねるにつれて徐々に厚くなります。脂肪被膜はほとんど存在せず、幼児期までに形成され始め、その後徐々に厚くなります。40～50歳頃には腎臓の脂肪被膜の厚さは最大に達し、老齢期にはさらに薄くなり、時には消失することもあります。

腎臓の地形は、その下降により加齢とともに変化します。新生児では、腎臓の上端は第12胸椎の上縁の高さに突出しており、乳児期（1歳まで）には既に第12胸椎の体中部の高さにまで達しています。新生児の腎臓の下端は第4腰椎の下縁の高さにあり、1歳児では脊柱の急速な成長により椎体半分ほど高くなります。5～7歳を過ぎると、脊柱に対する腎臓の位置は成人のそれに近づきます。

50歳を超えると、特に高齢者や衰弱した人では、腎臓の位置が若い人よりも低くなることがあります。人生のどの時期においても、右腎臓は左腎臓よりもわずかに低い位置にあります。

新生児では、両腎臓は上端と前内側表面（ほぼ腎門付近）で対応する副腎と接しています。肝臓、盲腸、虫垂も右腎臓に隣接しています。脾臓は左腎臓の一部に隣接しており、膵臓尾部は腎門の内側に位置しています。

3～4歳までの小児では、腎臓の縦軸は脊椎と平行で、腎門はわずかに前方を向いています。5～6歳になると、縦軸は傾斜（上方収束）します。

人体が成長するにつれて、腎臓の位置と、腎臓の動脈と静脈（腎茎）の相対的な長さが変化します。新生児では、腎茎は比較的長く、血管は斜めに位置しています。腎動脈の起始部と静脈の入口部は腎門の上に位置しています。その後、腎茎は徐々に水平方向に移動し、50歳を過ぎると腎臓の位置が下方に移動するため、腎茎の長さが増加し、下向きになります。

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