頭部コンピュータ断層撮影の方法論

脳のCTスキャンの準備

造影CT検査を受ける場合、検査の4時間前から食事を控える必要があります。

検査前に、患者は検査方法について説明を受けます。造影CT検査が予定されている場合、造影剤の注入後に熱感や紅潮、頭痛、口の中に金属のような味がする、吐き気や嘔吐が起こる可能性があることを患者に警告する必要があります。

患者は快適な軽装をし、CTスキャンの視野内にある金属物はすべて取り除いてください。感情の高ぶりや運動不穏が見られる場合は、鎮静剤が処方されます。

医師は、患者の病歴にヨウ素不耐症（魚介類）や造影剤の有無を確認し、記録する義務があります。ヨウ素不耐症の場合は、予防的に抗アレルギー薬を処方するか、造影剤の使用を拒否する必要があります。

脳のCTスキャンはどのように行われるのでしょうか?

患者はレントゲン撮影台に仰向けに寝かされ、必要に応じて頭をストラップで固定し、動かないように指示されます。

断層撮影は、スキャナーを患者の頭部の周囲を1cm間隔で180°の円弧に沿って回転させ、一連の断面（スキャン）画像を作成します。その後、必要に応じて造影剤を静脈内注射し、さらに一連のスキャン画像を作成します。これらの断面情報はコンピュータにデジタル形式で保存され、モニターに表示された後、写真として出力されます。

まず、矢状断面（トポグラム）を作成し、そこに眼窩外耳道線と平行な、これから行う断面のマーキングを行います。この線は、毛様体弓から外耳道まで引かれ、その後、何度も繰り返して、スキャン領域全体にわたって上向きにマーキングが施されます。頭部CT検査における断面計画の標準的な手法により、複数のCT検査のデータを確実に比較することができます。後頭蓋窩を視覚化する際にX線放射硬度の分布によるアーティファクトを減らすために、薄い断面（2～3 mm）が使用されますが、側頭骨錐体より上に位置する脳のテント上構造の場合は、より広い断面幅（5 mm）を設定することが望ましいです。

頭部CTスキャンで生成される画像は、頭部の断面を下面（尾側）から見た画像であるため、左右が反転しています。例えば、左側脳室は画像の右側に、右側脳室は左側に表示されます。ただし、このルールの例外として、脳神経外科手術の計画用CTスキャンが挙げられます。この場合は上面（頭蓋側）画像となり、右＝右となります。これは、脳神経外科医が穿頭手術を行う際に通常見る画像に相当します。