小児における細胞性免疫の加齢変化

胎児、新生児、そしてその後の人生における小児の免疫系における様々な疾患状態の診断において、個々のリンパ球集団または亜集団の成熟度および分化度を決定する方法は極めて重要です。特定の免疫学的マーカー特性を有するリンパ球の相対的および絶対的な含量を測定し、様々な年齢の小児および成人の血液リンパ球集団構成における正常度または病理学的逸脱を判断するための標準的なデータがあります。

ヒト臍帯血中のリンパ球とその亜集団の数

指標	相対的、 ％		絶対値、µl
	最小	最大	最小	最大
白血球	-	-	10 OOO	1万5000
リンパ球	35	47	4200	6900
CD3（T細胞）	49	62	2400	3700
CD4（Tヘルパー）	28	42	1500	2400
CD8（Tキラー）	26	33	1200	2000
CD4/CD8	0.8	1.8	-	-
CD16（NK細胞）	8	17	440	900
CD20（Bリンパ球）	14	23	700	1500
CD25（IL-2受容体）	5.5	10	302	550
HLA II	16	27	880	1485

1歳未満の小児の末梢血中のリンパ球とその亜集団の数

指標	相対的、 ％		絶対値、µl
	最小	最大	最小	最大
白血球	-	-	6400	11,000
リンパ球	39	59	2700	5400
CD3（T細胞）	58	67	1900	3600
CD4（Tヘルパー）	38	50	1500	2800
CD8（Tキラー）	18	25	800	1200
CD4/CD8	1.5	2.9	-	-
CD16（NK細胞）	8	17	300	700
CD20（Bリンパ球）	19	31	500	1500
CD25（IL-2受容体）	7	12	280	360
HLA II	25	38	1000	1520

1～6歳の小児の末梢血中のリンパ球とその亜集団の数

指標	相対的、 ％		絶対値、µl
	最小	最大	最小	最大
白血球	-	-	4700	7300
リンパ球	36	43	2000	2700
CD3（T細胞）	66	76	1400	2000
CD4（Tヘルパー）	33	41	700	1100
CD8（Tキラー）	27	35	600	900
CD4/CD8	1.0	1.4	-	-
CD16（NK細胞）	9	16	200	300
CD20（Bリンパ球）	12	22	300	500
CD25（IL-2受容体）	10	16	230	368
HLAII	19.5	39	449	897

18～60歳の人の末梢血中のリンパ球とその亜集団の数

指標	相対的、 ％		絶対値、µl
	最小	最大	最小	最大
白血球	-	-	4000	8000
リンパ球	28	39	1600	2400
CD3（T細胞）	50	76	800	1216
CD4（Tヘルパー）	31	46	500	900
CD8（Tキラー）	26	40	416	640
CD4/CD8	1.0	1.5	-	-
CD16（NK細胞）	9	16	170	400
CD20（Bリンパ球）	11	16	200	400
CD25（IL-2受容体）	13	24	208	576
HLA II	19	30	340	720
CD95	5	7	90	112

免疫応答の特性は、関与する細胞が体液性情報伝達物質および調節物質（サイトカインまたはインターロイキン）を産生する能力によって大きく左右されます。こうした情報伝達・調節分子は、すでに数十種類が特定され、科学的研究によって定量的に研究されています。臨床免疫学においては、このグループに属する10～15種類の生物学的活性物質の同定が特に重要視されています。

当然のことながら、診断においては、特定の活性分子の産生を定量的に評価できる研究方法が極めて重要です。これは、リンパ球培養の標準条件下での刺激反応や誘導合成において特に確実に達成されます。

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