直腸異物

胆石、糞石、飲み込んだ異物（つまようじ、鶏や魚の骨など）が肛門直腸部に留まることがあります。

直腸内に尿路結石、膣ペッサリー、手術用スポンジ、または器具が見つかることがあります。直腸異物は、時に異常なものや性行為に関連したものなど、意図的に直腸内に挿入されることがありますが、除去が困難になることがよくあります。異物の中には直腸壁を貫通するものもあれば、肛門括約筋を越えて移動するものもあります。

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直腸異物の症状

排便時に突然の激痛が現れた場合は、異物の侵入が疑われます。異物は通常、肛門直腸接合部またはその上部に存在します。その他の症状は、異物の大きさや形状、直腸内に留置されていた時間、感染や穿孔の有無などによって異なります。

直腸異物の診断

異物は通常、直腸の中央部、直腸前弯部に局在し、この部位を乗り越えることができません。指診で触知可能です。直腸の腹腔内穿孔の可能性を除外するために、腹腔内検査とX線検査が必要です。

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直腸からの異物の除去

異物が触知できる場合は、0.5%リドカインまたはブピバカインを皮下および粘膜下に注射して局所麻酔を施す。肛門を直腸牽引子で拡張し、異物を掴んで除去する。異物が触知できない場合は入院させるべきである。通常、異物は蠕動運動によって直腸中部まで下方に移動し、そこから除去が可能となる。S状結腸鏡または直腸鏡による直腸異物の除去が成功することは稀であり、S状結腸鏡検査は通常、異物がより近位に移動することを引き起こし、除去を遅らせる。区域麻酔または全身麻酔、異物を肛門に向けて押し出す開腹手術、または異物を除去する結腸切開術はほとんど用いられない。異物除去後、直腸外傷または穿孔を除外するためにS状結腸鏡検査を行うべきである。直腸からの異物の除去はリスクが高い場合があり、異物除去の経験がある外科医または消化器専門医が行う必要があります。