糖尿病に対するマグネシウムとビタミンDのサプリメント：科学者の答え

マグネシウムとビタミンDのサプリメントを摂取することで、2型糖尿病の発症リスクを低減できる場合があります。この情報はWorld Journal of Diabetesに掲載されました。専門家は、マグネシウムとビタミンDは血糖値のコントロールに不可欠であると述べています。

糖尿病の発症率が着実に上昇し続けているため、科学者たちはこの病状にうまく対処するための新しい治療法の開発に取り組んでいます。

インスリン抵抗性は糖尿病の発症リスクを高め、その程度は血糖値のコントロール能力に影響を及ぼします。多くの研究で、ビタミンDレベルとインスリン産生および抵抗性の間に関連があることが示唆されています。ビタミンDは膵臓β細胞の調節において重要な役割を果たしています。

マグネシウムは、体内で起こる数百もの生化学反応に関与しています。これらの反応の中には、インスリン、グルコース、マグネシウムの代謝に関わるものがあります。そのため、血中マグネシウム濃度の急激な低下は、2型糖尿病の発症を引き起こす可能性があります。特にマグネシウム含有量が低い（低マグネシウム血症）患者では、糖尿病が急速に進行し、合併症のリスクが大幅に高まることが指摘されています。さらに、高齢の糖尿病患者は低マグネシウム血症になりやすいと科学者は指摘しており、血中マグネシウム濃度を定期的にチェックすることが重要です。

2型糖尿病と低マグネシウム血症を併発する患者は、インスリン抵抗性が高く、インスリンを産生するβ細胞の活性が低いことが示されています。マグネシウムの補給は、炭水化物代謝の改善、酸化ストレスの最小化、全身性炎症の抑制、マグネシウムとインスリン感受性の改善に役立ちます。

血中のマグネシウム含有量は血液検査で調べられます。問題の一つは、体は恒常性を維持するために、組織（特に骨組織）からマグネシウムを放出することで、血中のマグネシウム濃度を自発的に維持している点です。そのため、微量元素が存在していても、検査結果では当初欠乏症と診断されないケースが多くあります。

マグネシウム濃度は特定の薬剤によっても影響を受けます。例えば、抗生物質や下剤、利尿剤、ジゴキシンの服用は低マグネシウム血症を引き起こす可能性があります。また、制酸剤、アセチルサリチル酸、甲状腺薬は高マグネシウム血症を引き起こす可能性があります。

マグネシウムの植物源としては、葉物野菜、カボチャの種、発酵乳製品、アボカド、バナナ、ダークチョコレート、一部のナッツ類、イチジクなどがあります。

ビタミンDは、タラの肝臓、卵黄、海の魚（サバ、オヒョウ、サケなど）に含まれています。

ビタミンDとマグネシウムを組み合わせて摂取すると、糖尿病患者の血糖コントロールの改善に役立ちます。

情報は国立医学図書館の以下のページでご覧いただけます。