ビタミンDは風邪に効かない

ニュージーランドのクライストチャーチにあるオタゴ大学の科学者たちは、ビタミンDが風邪から体を守ることができるという説得力のある証拠を見つけられなかった。

「ビタミンDは風邪の症状を予防したり緩和したりする効果はありません」と、筆頭著者のデイビッド・マードック教授は述べています。「現在、風邪を効果的に予防する方法は知られていません。ビタミンやサプリメントの効能について主張する前に、慎重な研究が必要です。」

マードック教授率いる専門家チームは、ビタミンD値が正常な健康な成人300人を対象に研究を実施しました。被験者の半数は医師の監督下でビタミンDを含むサプリメントを摂取し、残りの半数はプラセボを摂取しました。

18ヶ月に及ぶ研究期間中、第一グループでは593人が、第二グループでは611人が風邪をひいたことが判明しました。両グループとも、風邪の期間は平均約12日間でした。

両グループの患者数はほぼ同じであったため、ビタミンDには身体を保護する効果はなく、風邪の予防効果も全くないと結論付けることができます。これまでの科学者による研究では、全体像を把握することを妨げる重大な制約があったため、本研究は初めてこの事実を裏付ける説得力のある証拠となりました。これは通常、実験参加者の数が少なかったこと、または観察に割り当てられた時間が不十分だったことが原因です。

専門家は、体内のビタミンD欠乏症や慢性の呼吸器疾患を抱える人々にとって、ビタミンDサプリメントの摂取は有効であると指摘している。

付随記事の著者であるジェフリー・リンダー博士は、感染から確実に身を守る方法を推奨しています。それは、くしゃみをしている人から離れること、そしてすでに感染してしまった場合は、他の人に感染させないようにティッシュで体を覆い、さらに頻繁に手を洗うことです。