BCGワクチンの新たな特性が発見された

結核対策として開発されたワクチンは、呼吸器系、皮膚科、腸管感染症など、他の新生児感染症からも幼児を守り、これらの疾患による死亡リスクを低減する。この結論は、ブルームズベリーにある著名な研究大学、ロンドン衛生熱帯医学大学の研究者によって導き出された。

研究者たちは西アフリカ（ウガンダ）の新生児500人以上を検査しました。新生児は2つのグループに分けられ、一方のグループには出生直後にBCGワクチンを接種し、もう一方のグループには生後1ヶ月半後に接種しました。すべての新生児は10週間にわたり医師の観察を受け、変化や症状が記録されました。また、すべての新生児は血液検査を受け、自然免疫防御の程度が評価されました。

エンテベ病院で実施された盲検ランダム化比較試験の結果によると、出生直後にBCGワクチン接種を受けた乳児は、後から接種を受けた乳児に比べて感染症を発症するリスクが25%低いことが判明しました。この差は、低出生体重児やその他の先天性疾患を持つ乳児で特に顕著でした。研究者たちは、このワクチンが結核感染だけでなく、他の感染症、特に一般的な急性呼吸器ウイルス感染症、呼吸器および皮膚感染症、ウイルス性下痢からも乳児を守ったと指摘しました。

ワクチン未接種群の乳児にもBCG接種を行ったところ、対象群の罹患率はほぼ同等になりました。つまり、すべての乳幼児の免疫防御が同等に整ったということです。ワクチン接種には免疫システムを活性化させる作用があり、感染症への抵抗力を高めると考えられます。

専門家によると、これは結核ワクチンが予防できる可能性のあるあらゆる病態を研究することを目的とした初の研究である。この研究結果から、すべての新生児へのBCGワクチン接種の導入は、新生児感染症の発生率、および感染症罹患率の高い地域における死亡率の低減に役立つ可能性が示唆されている。

発表された研究結果により、抗結核ワクチンは、ある程度、体内でのコロナウイルス感染の進行や他の新しいウイルス感染を阻止できると推測することが可能になった。

この研究の結果は「Lancet Infectious Diseases」誌に掲載されました。