ナッツの定期的摂取は高齢者の健康寿命を促進する

モナッシュ大学を中心とする研究チームによる新たな研究で、ナッツを定期的に食べることは健康的なライフスタイルの維持につながることが判明した。

学術誌「エイジ・アンド・エイジング」に掲載された研究で、研究者らは、今回の発見は、食生活が最適ではない人でも老後の健康を促進する食事に関する決定を高齢者や医療専門家が下すのに役立つ可能性があると述べた。

この研究には、ASPREE高齢者縦断研究（ALSOP）サブスタディの一環として、普段の食生活を報告した70歳以上の9,916人が含まれていました。

ナッツの種類や形状に関係なく、毎日または1日に数回など頻繁にナッツを食べると報告した人は、ナッツを全くまたはめったに食べない人に比べて、認知症や永久的な障害を患うことなく長く生きました。

論文の筆頭著者で、モナッシュ大学公衆衛生・予防医学部の講師であるホリー・ワイルド博士は、ナッツはタンパク質、微量栄養素、不飽和脂肪、食物繊維、エネルギーの優れた供給源だが、口腔衛生状態が悪い人や噛むのが難しい人にとってはナッツ丸ごと食べるのは難しいかもしれないと述べた。

「私たちの研究では、口腔の健康状態や人々が日常的に摂取する他の食品を考慮することができ、これらやその他の要因を調整した後でも、ナッツの摂取は高齢者の健康的なライフスタイルと正の相関関係にあることが示されました。たとえ食生活が理想的とは言えない場合でも、ナッツは間食や食事の一部として良い選択肢となり得ます」とワイルド氏は述べた。

食生活にナッツをもっと取り入れたいと思っているなら、今ではスーパーマーケットで様々な形のナッツが手に入ります。丸ごとのナッツ、刻んだナッツ、砕いたナッツ、ナッツフラワー、ナッツバターやナッツオイルなどです。後者は口腔衛生に問題のある方にとってより手軽に摂取できるかもしれません。また、砕いたナッツはサラダ、シリアル、スムージーに加えることができます。

「しかし、塩味のナッツ、グレーズやチョコレートでコーティングされたナッツの摂取は最小限に抑えることをお勧めします。」

現在のオーストラリアの食事ガイドラインでは、成人は週のほとんどの日にナッツを30グラム摂取することが推奨されています。これは、1/3カップまたは少し握り分、あるいはナッツバター大さじ約2杯分に相当します。しかし、過去の研究によると、65歳以上のオーストラリアの成人は平均して1日にわずか4～4.6グラムしか摂取していないことが示されています。

「ナッツ30グラムがどのくらいの量になるかはナッツの種類によって異なりますが、一般的に『ひとつかみ』はアーモンド25個、クルミ10個、ピーナッツ40個程度に相当します」とワイルド氏は説明した。

ナッツをミックスすると、様々な種類のナッツに含まれる様々な栄養素を摂取できます。ナッツは新鮮な状態が一番美味しく、栄養価も高いので、鮮度を保つために密閉容器に入れて冷暗所で保存しましょう。

ナッツは、より持続可能な方法でタンパク質と栄養素を食事に取り入れる素晴らしい方法です。そのため、地球の健康に関するEat Lancet委員会の報告書の中で、ナッツの摂取は一流の科学者によって推奨されました。