猫に安全な鎮痛剤

鎮痛剤は痛みを和らげるために使われる薬です。鎮痛剤には多くの種類があり、猫にはどれも注意して使用する必要があります。鎮痛剤は家庭でよく見かけるものですが、猫には与えてはいけません。

デメロール、モルヒネ、コデインなどの麻薬は連邦規制の対象であり、処方箋なしでは入手できません。これらの薬物が猫に与える影響は非常に予測困難です。小型犬に適した用量のモルヒネを猫に投与すると、恐怖感、興奮、流涎を引き起こします。最低用量を超えると、猫は発作を起こし、死に至る可能性があります。フェンタニルは、通常、皮膚に貼るパッチ剤の形で猫に使用される鎮痛剤です。しかし、重篤な副作用を引き起こす可能性があるため、獣医師の監督下でのみ使用する必要があります。

非ステロイド性抗炎症薬

アスピリン（アセチルサリチル酸）は、非ステロイド性抗炎症薬の一種です。緩衝化アスピリンまたは腸溶性アスピリンは、犬には家庭で安全に使用できる鎮痛剤ですが、猫には細心の注意を払って投与する必要があります。少量のアスピリンでも、猫は食欲不振、抑うつ、嘔吐などの症状を示すことがあります。1日1錠のアスピリンを3～4日間服用すると、流涎、脱水、嘔吐、ふらつきなどの症状が現れます。重度の酸塩基平衡異常を引き起こすこともあります。骨髄毒性や肝毒性の兆候が現れる場合もあります。消化管出血もよく見られます。

潜在的な毒性に注意し、アスピリンは獣医師の監督下でのみ使用してください。猫への推奨用量は、体重1ポンド（約450g）あたり5mgを48～72時間ごとに服用することです。成人用アスピリン1錠（324mg）は、体重8ポンド（約3.6kg）の猫への推奨用量の8倍です。小児用アスピリンは3日ごとに服用するのが、猫にとって標準的な安全な用量です。空腹時にではなく、食事と一緒に与えてください。毒性の兆候が現れた場合は、すぐに服用を中止してください。

メロキシカムは猫にとって比較的安全な非ステロイド性抗炎症薬ですが、現在米国では注射剤のみ承認されています。また、獣医師に相談した上で使用する必要があります。

毒性鎮痛剤

イブプロフェン（モートリン、アドビル）、ナプロキセン（アリーブ）、その他のアスピリン代替薬など、人間の痛みの治療に使用される非ステロイド性抗炎症薬（NSAID）は、猫にとって有毒です。さらに、これらの薬剤はアスピリンほど耐容性が高くなく、小動物における吸収は非常に予測困難です。そのため、これらの薬剤は猫には適していません。

アセトアミノフェン（タイレノール）も、猫に決して与えてはいけない鎮痛剤です。小児用量のタイレノールを猫に与えた場合でも、致命的な溶血性貧血や肝不全を発症する可能性があります。

ブタゾリジン（フェニルブタゾン）は、馬、犬、その他の動物に処方される鎮痛剤です。これらの動物に推奨されている通りに使用すれば、安全かつ効果的です。猫では、アスピリンやアセトアミノフェンと同様の毒性を示します。さらに、フェニルブタゾンは腎不全を引き起こすため、猫への使用は推奨されません。

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