タントラは愛の芸術

タントラは多くの東洋文化圏で古くから実践されてきましたが、我が国ではこの哲学体系が知られるようになったのはごく最近のことです。

タントラは、人々の肉体的な一体感だけでなく、精神的な親密さ、パートナーとの一体感も意味します。タントラセックスは短時間で終わるものではないことに注意が必要です。精神的な一体感を得るには、2時間から10時間かかることもあります。

インドに起源を持つタントラは、性行為を悟りへの障害として否定する宗教政治への反動として生まれました。タントラは宗教への挑戦であり、性行為が他の神聖な行為と同様に精神的な調和を達成する手段であることを証明する方法です。タントラにおける男性原理と女性原理は、それぞれシヴァとシャクティと呼ばれます。

タントラ的な性行為は、愛の行為を長引かせ、オーガズムのエネルギーをより効果的に活用する方法を教えます。タントラは肉体と精神の健康を強化します。

『The Female Body: Female Wisdom』の著者であるクリスティアン・ノースロップ医学博士によると、性エネルギーを意識的に使用すれば、若さと活力の真の源を活性化できるそうです。

タントラの芸術

平均的な男性は性交開始から2～5分後に射精しますが、熟練したタントラ師は愛のプロセスを最大限に楽しむために、意図的にクライマックスを長引かせます。古代では、タントラ的な性交は、この目的のために特別に設計された寺院で行われていました。タントラは快楽を最大限に長引かせる術を説き、男女が1回の性行為で複数のオーガズムを経験できるようにします。

タントラの代表的な教師たちは、早漏の人でもオーガズムを長引かせる方法を学び、時間をかけて複数の快楽を経験できると言います。

専門家の推奨事項

満腹は性エネルギーの交換を妨げる可能性があるため、専門家はタントラセッション前に食べ過ぎないように勧めています。中には、1週間お粥ダイエットを続けることを推奨する人もいます。生姜、シナモン、チョコレート、柑橘類、コーヒー、リンゴ、アーモンドなどの媚薬は、性行為の直前でも害はありません。

何が重要か

タントラにおいて重要なのは性行為そのものではなく、パートナー同士が互いに、そして感情や感覚に注意深く向き合う姿勢です。早漏につながるような激しい動きは許されません。さらに、タントラセックスには情熱的な要素は一切ありません。同時に喜びを味わうことが、タントラにおける主な目的なのです。

余計な考えと官能性

タントラ的な愛のセッション中は、余計な考えは邪魔になるだけです。洗い残しの食器、散らかった部屋、仕事のことは後回しにしましょう。頭の中は愛する人のことだけに集中しましょう。

タントラの愛の信奉者は、感覚をより鋭く豊かにするために、官能性を高めることを推奨しています。そのためには、革、綿、スエード、デニム、シルク、ベルベットなど、様々な質感の布地が必要です。リラックスし、すべての思考を脇に置き、自分の感覚に集中し、布地に触れながら、手に持っているものを想像してみてください。