地球温暖化の影響が北極圏に現れ始めている

地球温暖化は予期せぬ結果をもたらしている。現在、主な危険はツンドラの火災によるものだと、新聞「コリエレ・デラ・セラ」のウェブサイトに掲載された記事の中でパオロ・ヴィルトゥアーニは書いている。

「2007年、北極圏ツンドラで記録上最大の火災が発生し、過去50年間にツンドラ全体の永久凍土に蓄えられた量と同量の二酸化炭素が大気中に放出されました。この火災はアラスカ北部、ブルックス山脈のアナクトゥヴク川流域で発生しました。アナクトゥヴク川の火災は1,039平方キロメートルの地域を灰に変え、230万トンの炭素を大気中に放出しました」と、この出版物は記しています。

「地球温暖化の影響は、地球のますます北緯の高い地域でも現れ始めています。最大の懸念は永久凍土の融解です。しかし、重要なのは、融解によって土壌が軟らかくなり、泥状になり、そのような地域に建てられた建物が安定性を失うことではありません。気候学者が最も懸念しているのは、ツンドラの永久凍土が数千年にわたって氷の形で膨大な量の炭素とメタンを蓄積し、それが融解の過程で大気中に放出されることです。温室効果ガスであるメタンは、一酸化炭素の数十倍も危険です。地球温暖化により、これらのガスの放出に加えて、2007年にアラスカで発生したような火災の危険性が深刻に高まっています」と、記事の著者は報告しています。

脆弱なツンドラ生態系への火災の影響は、まだ十分に解明されていません。しかし、北極圏の夏はより長く、より乾燥しています。アナクトゥヴクの火災は落雷によって引き起こされました。永久凍土が融解しつつあるような湿った土壌で発生した火災は、すぐに鎮火すると予想されます。しかし、科学誌「ネイチャー」に掲載された研究によると、2007年の夏は特に乾燥しており、火災は数週間にわたって燃え続け、9月に強風によって炎が煽られました。「北極圏のツンドラでこれほど大規模な火災は、過去1万年で見たことがありません」とフロリダ大学のミシェル・マック氏は述べています。北半球の広大なツンドラ地域を考慮すると、ネイチャーに掲載されたこの研究は、ツンドラ火災が引き起こす可能性のある環境破壊について警鐘を鳴らす初めての研究です。科学者たちは、このような火災による温室効果ガス排出量は、先進国や発展途上国における排出量の何倍にもなる可能性があると述べています。